
活動を始めるに至ったきっかけ
私は信教二世遊説隊 N.A.B.Iの代表を務めております、影山権龍と申します。祝福二世として6000双の祝福家庭で育ちました。2009年に祝福を受け、現在は妻と3人の息子と共に暮らしています。
この活動を始めるきっかけは、今年の3月25日に東京地裁において、家庭連合解散命令請求の決定が下されたことでした。その決定を目にして、「本当に家庭連合が解散してしまうかもしれない」という現実的な問題が、私たちの前に立ちはだかりました。
それ以前は、「まさか本当に解散にはならないだろう。天の父母様が守ってくださるはずだ」と祈りつつ、どこか漠然とした安堵感がありました。ところが裁判の内容を見た時に、本当に解散に至る可能性がある―という恐れが押し寄せてきました。教会が解散になってしまえば、教会の建物は使えず、職員は職を失い、家庭の生活基盤も崩れます。その影響は私たち兄弟姉妹だけでなく、未来の子どもたちにまで及びます。
この事実を思うと、もはや黙っていられませんでした。「何としても食い止めなければ」という切迫した思いで動き始めました。個人的には、3人の息子の存在が何より大きかったのです。小学3年生、1年生、そしてまだ1歳になったばかりの子がいます。もし家庭連合が解散されれば、三世の未来までも奪われかねない―そう思いました。
今、周囲を見渡すと、教会に来られない二世・三世は依然として多くいます。私は、そうした人々が再び戻ってこられる教会を作りたいのです。私と同じ悩みや痛みを抱える二世の希望になりたい。「この教会には未来がある。希望がある」と感じてもらいたい。そんな思いで、N.A.B.Iの活動に力を注いでいます。
二世、街頭で声を上げる
私たち二世は、信教の自由を守るために街頭に立って遊説活動を行っています。そして一度の遊説で終わらるのではなく、現場の様子を映像に収めてSNS(X、YouTube、Instagram)に投稿し、「二世の声を世界へ届けよう」という趣旨で活動しています。
ある日、息子と一緒にお風呂に入っていた時、息子が私に尋ねました。
「パパは子どもの頃、何になりたかったの?」
私が「宇宙飛行士とかサッカー選手になりたかったんだよ」と答えると、息子はこう言いました。
「宇宙飛行士やサッカー選手よりも、もっとすごい仕事があるんだよ。分かる?」
「わかんないな。何?」と聞くと、息子は目を輝かせて言いました。
「それは神様を教えることだよ。誰かに神様を教えてあげることが一番すごい仕事なんだよ」
その言葉を聞きながら、私は浴室で涙がこぼれました。息子は、私が教会長として働く姿や、今N.A.B.Iの活動で街頭に立つ姿を見て、そう感じてくれていたのです。学校でも友達に「僕のパパは世界で一番すごいんだ」と自慢しているそうです。私はいつまでも息子に誇りとなる、尊敬してもらえる父でありたい。また、家庭連合の3世として生まれたことを後悔してほしくありません。「祝福3世として生まれてきて幸せだ」と言えるようにしてあげたいのです。
もちろん最初は苦しい瞬間もありました。どれほど懸命に叫んでも、通行人はただ通り過ぎ、立ち止まって耳を傾けてくれる人はほとんどいませんでした。虚しさに襲われることもありました。ネット上では「自己満足だ」「意味がない」「誰も聞いていない」といった非難もありました。そうした言葉を目にする時が、最も辛かったのです。
失われた縁と再会の奇跡
先日、私は渋谷駅前で遊説を行いました。解散を阻止するための署名活動も同時に進めましたが、渋谷駅は人が非常に多い場所で、遊説には大きな勇気が要ります。その日、大学生メンバーと共に19時まで遊説を続け、皆とても疲れていました。すると一人の青年が近づき、「自分のことを覚えてる?」と声をかけてきました。最初は不審な人かと思い「いや、知らないです」と答えたのですが、実は中学時代、私が最も親しかった友人でした。
その友人は、勉強を教えてくれ、高校・大学進学を支えてくれた、まさに人生の恩人のような存在でした。しかし、私が大学に入りCARPの活動で忙しくなるにつれ、自然と連絡が途絶え、20年間会えずにいたのです。ところが彼は、私の活動映像をYouTubeで見て、もう一度会いたいと渋谷駅に来てくれていました。ちょうど私がその日に遊説しており、彼は駆け寄って「俺だよ、俺!」と言って走り寄ってきてくれたのです。私はその時、悟りました。「N.A.B.Iの活動を懸命に続けたから、天の父母様が失われていた大切な縁まで返してくださったのだ」と。私たちは渋谷駅前で抱き合いました。

蝶のように自由に、世界を変える
「N.A.B.I」という名称はアルファベット表記ですが、実は韓国語の「ナビ(蝶)」にちなんだ名前です。蝶は自由に空を舞う存在です。宗教の自由を守り、信仰を自由に表現できる未来をつくろう―そんな意味を名に込めました。また、真のお母様が天苑宮摂理を勝利される過程で「オオカバマダラ」に特別な意味を込められましたが、そこからも私たちはインスピレーションをもらいました。世代を超えて目的を成すオオカバマダラのように、私たちもそうありたいという意味です。
N.A.B.Iが大切にしているもう一つは「バタフライ・エフェクト(蝶の効果)」です。たとえ小さな蝶の羽ばたきであっても、それが連なり積み重なれば大きな変化を生み出せる――その信念です。今は誰も私たちの声に耳を傾けていないように見えても、小さな波動が集まれば、やがて世界を動かす力になると信じて活動を続けています。
希望の波動、世界へ広がる
最初、誰にも聞かれなかった私たちN.A.B.Iの声は、次第に反響を生みました。ついには世界的な指導者にも届くようになりました。代表的な例が、米国ホワイトハウスの信仰顧問を務めたポーラ・ホワイト牧師にまで、私たちの声が届いたことです。
私はこう申し上げたいのです。「苦しく、絶望的でも、必ず道はある。その道の先には希望の光が待っている。韓国の状況も必ず克服できる。真のお母様をお守りし、真のお母様と共に新しい未来をつくっていきましょう。」
現在、日本では約340名の二世が活動しています。しかし、これからは400人、500人、600人……さらに多くの二世が声を上げるでしょう。「家庭連合の二世は格好いい、輝いている、立派な宗教団体だ」という認識を根づかせたい。この変化が日本だけでなく全世界に広がることを願っています。さらには家庭連合のみならず、すべての宗教の二世が「自分は信仰を持っていることを誇りに思う」と胸を張って言える社会を築きたいのです。

メンバーへの感謝とエール
最後に、N.A.B.Iのメンバーに心から感謝をお伝えしたいと思います。皆さんの声が、どれほど多くの人を感動させたか分かりません。また、現場で共に涙し励ましてくださった一世の先輩方の応援にも深く感謝申し上げます。N.A.B.Iのメンバーと、応援してくださる多くの方々がいてくださったからこそ、ここまで大きな影響と変化を生み出すことができました。
街頭で顔を出し、声を上げることは決して容易ではありません。恐れも危険もあり、今後どのようなことが起こるか予測も難しい。それでも、皆さんが勇気を出して積み重ねたすべての努力は、必ずいつの日か大きな実を結ぶ時が来ます。これからも互いに励まし合い、共に力強く前進していきましょう。